睡眠不足が続くと、どんな悪影響があるの?

太りやすくなる

太りやすくなる

睡眠時間が短くなった時に、なんとなく何かを食べ続けてしまうことがあります。これは、睡眠不足によって食欲をコントロールするホルモンが正しく分泌されなくなるからだと考えられています。

睡眠不足になると、食欲を亢進させるグレリンの分泌が多くなり、逆に抑制するレプチンは減少します。これにより、常にお腹が空いたような状態となってしまい、何かを口にし続けないと満足できなくなってしまうのです。

つまり、睡眠不足が続くとホルモンのバランスが崩れて食べ続けても食欲を抑えることができなくなります。同時に、眠っている間の新陳代謝も減少してしまいます。その結果、太りやすくなるのです。

抑うつ症状を引き起こす

抑うつ症状を引き起こす

もともと人間は夜になると眠り、朝に目覚めるという体内時計を備えています。ところが、睡眠時間が短くて慢性的な睡眠不足になったり、眠りにつく時間や起床時間がバラバラだったり、交代制勤務といった勤務形態などの影響を受けたりすると、体内時計が狂ってしまうことがあります。

人間は目覚めている時は交感神経が優位となり、常に脳が緊張状態にさらされています。そのため、体内時計が狂うと精神的に疲労が取れなくなってしまう恐れがあるのです。

このような緊張状態が続くと、抑うつ状態へとつながるリスクが高くなります。さらに、このような体内時計が狂って脳が緊張した状態が続いてしまうと、うつ病への進行が懸念されるのです。

免疫力の低下や生活習慣病の原因にも

免疫力の低下や生活習慣病の原因にも

私たちの身体は眠っている間にバランスを整えて、傷んだ場所を修復する機能があります。しかし、不規則な睡眠や慢性的な睡眠不足は身体のバランス調整や自己修復機能に悪影響を及ぼします。

たとえば、睡眠不足が続くと免疫力が減少することが分かっています。それにともなって病気の原因となるバクテリアやウイルスに対抗する力が失われてしまい、感染症に罹るリスクが高くなるのです。

また、睡眠不足によって交感神経が緊張し続けるとストレスで糖質コルチコイド(副腎皮質ホルモン)の過剰分泌につながり、高血圧・高血糖が起こりやすくなります。さらに進行すると糖尿病や狭心症・心筋梗塞などの生活習慣病を発症するリスクが高まってしまうのです。