リズムの乱れとストレスが原因
睡眠にはメラトニンというホルモンが必要です。体内時計に働きかけることで、覚醒と睡眠を切り替え自然な眠りを誘う作用があるので睡眠ホルモンと呼ばれています。
朝、目から太陽の光が入ると、脳の松果体という部分からのメラトニンの分泌が低下し脳が覚醒します。そこから、およそ15時間経過した後にメラトニンの分泌が高まることで自然な眠りに誘われるのです。もし日中に光を浴びない生活を続けたり不規則な生活をしていたら、メラトニンの分泌がリズムよく行えずに、睡眠障害の原因となります。これらは、ホルモン分泌のコントロール中枢でもある視床下部に影響するので、睡眠が乱れてしまうとあらゆるホルモンのバランスが乱れてしまいます。そのため睡眠の乱れは、女性の月経不順を引き起こす原因にもなっています。
また、ストレスは交感神経を刺激して体や脳を興奮させるので、睡眠障害の原因となります。人間には「交感神経優位型」と「副交感神経優位型」の2種類いて、同じようにストレスを受けても交感神経が優位になりやすい方と、そうでない方がいます。交感神経優位型の方は、眠りにつくのが苦手な上、リズムの乱れやストレスによって影響を受けやすいため、とたんに眠れなくなります。副交感神経優位型は影響を受けにくい方ですが、生活習慣によってストレスがかかり続けてしまうと、交感神経優位型に変わってしまう場合があるので要注意です。